夜行列車の旅立ち

2002年3月1日
 タイから帰ってきたばかりなのに、今度はとある会で琵琶湖ツアーである。どうなるのだろうか、不安である。
 待ち合わせはJR湖西線の堅田駅で翌10時だ。朝食はどうしよう?他のメンバーは既に食べているだろうから、事前に食べた方が良いだろう。
 そういえば、具体的に誰が来るのかを知らない。いずれにしても私が一番年下だろう。何かと動けるように体調の良いことを祈りたい。
 グループでの旅行になると、自分の位置付けをどこに置いたら良いのか、まず戸惑う。まずは、自分から動き回った方が良い。気の利かないヤツだと思われるのは、何かにつけて宜しくない。
 待ち合わせ時刻などを守るのは、それ以前の問題で、最低限守りたいエチケットだ。
 何よりも自分のペースを保つ事である。

 夜行で行く旅では、なかなか「当たり」がない。「ハズレ」が多い。
 慣れない環境による寝不足などが主な原因である。列車自体の快適さはそれほどではないのに、値段が夜行バスなどに比べて高く、二の足を踏んでしまう。
 プラスして、現地の状況を知らなかったことによる、自分の手際の悪さが不快感を増す事になる。
 例えば、乗り継ぎ列車が編成の短い割に混んでいて、立たされるなどである。
 かといって夜行バスも窮屈だから、できれば敬遠したい。
 今回は「ムーンライトながら」(以下、大垣夜行)で、琵琶湖に向けて旅立つ。
 実は、東海道本線の夜行に乗るのは初めてである。前述の理由で、夜行列車はなかなか利用しない。夜行列車自体も少なくなってきている。
 「サンライズ瀬戸・出雲」などは値段の割に快適そうなので、いつか試してみたい。

 千葉の家に一度立ち寄ってから、東京駅へ。
 東京駅の大垣夜行の出発ホームは、結構賑わっている。ホーム上で開店しているミニコンビニは盛況である。車中での水分確保は必須である。あと何か食べるものも。私は何か甘いものが欲しい。
 発車時刻の10分ほど前に列車がホームに入ってくる。特急電車と同じ車両である。快適そうだ。座席の間隔が広く、国際線のエコノミーとは雲泥の差だ。
 やっと予約できた席は喫煙席だ。
 煙草を吸わないが、それしかなかった。しかも通路際である。
 これでも贅沢であることを、小田原での指定解除後に実感することになる。
 やがて列車は東京駅を出発する。
久し振りで乗車する夜行列車に、少し気分が昂ぶる。なかなか寝つけない。
 品川・横浜・大船・平塚・国府津・小田原…。
 小田原で、4号車から後ろの車両の座席で指定解除になる。
 そのまま座っていれば問題はないが、大変な賑わいだ。
 小田原までは全席指定なので、指定席券を持っていない客は、小田原まで先行して、大垣夜行を待ち受ける。話には聞いていたが、そうした客は私の想像以上に多かった(「青春18切符」の利用期間が3月1日からだと、知ったのはつい先ほどである)。
 通路に立客が20〜30人はいただろうか(1両につき)。高齢の人も割にいる。時間もかなり遅い(午前1時過ぎ)ので、座り込んでしまう人もいる。
 あまりの凄さに、以前、知人にこのルートを勧めた自分の浅はかさを後悔する。知っていたなら、もう少し違った勧め方をしたのだが…。
 このあたりから、何となくウトウトと眠りにつく。
 浜松の長時間停車で一度目が覚める。貨物列車が通過し、上りホームを「サンライズ」が一度停まって、発車して行く。運転停車(客扱いのない停車)のようだ。

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