まずは黒岳へ
2004年7月17日 やれるところまでやるしかないですね。
まずは、起床は5時頃、6時までにはロープウェイの山麓駅にいるようにしたい。
男5人も同じ部屋にいると、大変なものだ。
ある人は鼾をかいて寝ている。熟睡できて羨ましい。
窓を開けてやっと眠れると思って、寝てしばらくすると、H氏がごそごそ何やらやっている音がする。着替えたり、準備したりしているようだ。
時計を見るとまだ4時。早過ぎです……。
5時少し前、皆、起床。「そうか。やるのか。やるならやらねば」ってなものである。
各自、購入していた朝食を摂ったりして、準備が整う。では出発しますか。
クルマは無料の観光駐車場に置いておくことにする。
ロープウェイは、6時始発と聞いていたが、すでに動いているようだ。
ロープウェイに乗る。次にリフトに乗り換える。
ガスがかかり、見晴らしは今一つだが、時折、晴れ間がある。その時の眺めは素晴らしい。山並みがずっと続いていて、このまま続くのではないかと錯覚してしまう。このまま空を飛んで行けたらいいんだが。
もう少し早い時間で天気が良ければ、夜明けの美しさも見られるだろう。
リフトで終着駅に着く。6時20分着。天気が心なしか良くなっているように思われるが、気のせいか。山の天気は変わりやすい。
登山届を書くところがある。さて、どうしたものか。
一応、縦走ではなく、お鉢一周のところにマルを付けておく。6時25分発。
もし縦走してしまっても、警察か森林管理署に連絡しておけば良いだろう。
いきなり、急な登りになる。傾斜の緩いところで、朝食を摂る集団に出会ったりする。
花もきれいに咲いているから、丁度良いのだ。植物の名前をほとんど知らない自分が、非常に無知であるかのような気がする(実際、無知なわけだけれど)。
時折、一息つきつつ、5人はせっせと登って行く。
何となくだが、N君がやや遅れているような気がする。気のせいか。
黒岳山頂到着。
ガスやら雲やらで覆われることもあるが、晴れ間ものぞく。天候の大きな崩れはない。
ふと脳裏に、「ブロッケン山の妖怪」を思い出す。気象条件が整うと、自分の前に、大きな怪物のシルエットが浮かぶという現象だ。ここでも見られると面白いのだけれど。
晴れ間から、岩だらけの急傾斜・絶壁が足元に見えて、怖くなる。そんなときの見晴らしはとても良いのだけれど。
とりあえず、写真だ。
携帯電話の電波も届いているので、写メールで父に送信する。今回の旅行や登山については、何かと心配してくれたからだ。
時刻は7時25分頃。ガイドブックなどに記されている所要時間より早めで推移している。
黒岳山頂からお鉢に向かう。
気温は低め、傾斜はやや急な下り。
下りきったところに、分岐があるが、その手前にくぼ地に雪がたくさん残っている。
ここでも写真撮影。こんな調子で撮影していて、これから大丈夫だろうか?デジカメのメモリが心配だ。
分岐近くにある黒岳石室にて、小休止。
黒岳石室からの歩きは、高原を歩いているかのような錯覚を感じる。気持ち良さを感じる。
しばらくすると、上り下りが入るようになってくる。
途中、左下の渓谷を一望にできるところでまた小休止。
谷間には雪が残っていて、その下からは水が流れ出していて、細いが川を成している。ここでも撮影。
再び歩き出し、まずは北鎮岳を目指す。
途中、急斜面の道があるが、そこは一面の雪だった。どうしたものか。
とりあえず、私はスパッツを着用する。
一面の雪に足をかけて、皆で撮影し合う。モチーフとしてはなかなか様になっている。
さて、登りますか。
滑らないように気を付ける。前に歩いた人の跡を行けば、足がかりも得られるので、アイゼンは不要だ。良かった。
少しずつ、登って行く。登りきったところで、ふたたび小休止。振り返った眺めがまた素晴らしい。
天気はいつの間にか晴れ渡り、とても良好になってしまった。今後大きな崩れはなさそうな感じだ。
ここからまた、北鎮分岐・北鎮岳と進んで行く。
北鎮分岐で小休止。
ここで、今後どうしようかという話になる。
N君が言う。
「なぜか、今回は足が付いて行かないですねー。さっきの雪では、遅れを取りましたし」
「ここまでで、ほぼ半分か」
「天気がこんなに良いから、縦走はできそうだね」
「皆で戻っても良いけれど、クルマは旭岳の側にもあるんだよね」
「仕方ない。ここで、二手に分かれよう」
気がかりなのは、天候の急変である。予報では崩れるはずだったのだから。
このまま縦走するのは、匹夫の勇というヤツにも思われる。武士の勇気ではないだろう。
かといって、戻るのも口惜しい。私にしてみたら、昨年のリベンジでもあるのだから。
やがて、N君とTさんが層雲峡まで戻ると申し出てくれる。ありがたい。これで背後を気にしないで行ける。
北鎮岳に登る。
分岐から北鎮岳はあまり時間がかからない。小30分といった感じだ。
頂上に着く。ここは北海道で2番目に高いところだ。標高2244メートル。天気も良いから、眺めも格別だ。
撮影もして眺めを満喫して、下る。分岐でパーティーは二手に分かれる。
RPGだったら死んでいるパターンだが、ヒグマ以外にワンダリングモンスターはいない。神殿の奥に最強のボスキャラがいるなんてこともないし、まずは大丈夫だろう。
ここからの上り下りは急になる。足場も岩がごろごろしていたりで、必ずしも良くない。
ぽっかりと開いたお鉢が、地球上のものとも思われない眺めとなっている。さすがに、M君の反応も鈍っている。飽きるほどに、雄大な眺めを満喫しているし、疲れも出てきているだろう。
私もいい加減、そろそろ足にもきている。大丈夫か?
いよいよ、旭岳にアタックだ。
と思ったら、下から見上げた斜面がかなり急だ。
めげそうになったので、残雪に挟まれた途中の斜面が緩やかそうなところで、昼食にする。
見ている分には、結構近いようにも感じるのだが……。
登り出すと、なかなか大変だ。
雪のところは足がぬかるが、足がかりがあるのでまだ良い。
しかし雪がないところでは、斜面が急過ぎて一息つける場所がなかなかない。地面は火山灰が固くしまっているので、つま先などで掘って足がかりをつくることが難しいし、滑る。息も辛くなってきた。
下を見下ろすと、怖い。一瞬、何で自分はこんな危ない目に遭わなければならないのかと思ってしまう。
それでも、頂上に近づくと、足元は岩場になり、登りやすくはなった。
一気に、旭岳頂上。やれやれ。
三角点にある小さな石標を、踏みしめる。感慨ひとしおってヤツか。
写真撮影をする。記念撮影はできた。ガスがかかって、眺望が今一つだが、よしとしよう。
ここまでも大変だったが、下りもかなりきつかった。
登りで既に足に疲労が蓄積されているのに、急な傾斜や悪い足場に悩まされ、足へのダメージが増えていくのだ。
しかも、ロープウェイは運行休止、その間の登山道はヒグマの出るところである。足場も相変わらずひどい。
何とか下り着いたのは、15時40分頃だった。
ユースホステルで、温泉に入浴後、旭川で合流。
まずは、起床は5時頃、6時までにはロープウェイの山麓駅にいるようにしたい。
男5人も同じ部屋にいると、大変なものだ。
ある人は鼾をかいて寝ている。熟睡できて羨ましい。
窓を開けてやっと眠れると思って、寝てしばらくすると、H氏がごそごそ何やらやっている音がする。着替えたり、準備したりしているようだ。
時計を見るとまだ4時。早過ぎです……。
5時少し前、皆、起床。「そうか。やるのか。やるならやらねば」ってなものである。
各自、購入していた朝食を摂ったりして、準備が整う。では出発しますか。
クルマは無料の観光駐車場に置いておくことにする。
ロープウェイは、6時始発と聞いていたが、すでに動いているようだ。
ロープウェイに乗る。次にリフトに乗り換える。
ガスがかかり、見晴らしは今一つだが、時折、晴れ間がある。その時の眺めは素晴らしい。山並みがずっと続いていて、このまま続くのではないかと錯覚してしまう。このまま空を飛んで行けたらいいんだが。
もう少し早い時間で天気が良ければ、夜明けの美しさも見られるだろう。
リフトで終着駅に着く。6時20分着。天気が心なしか良くなっているように思われるが、気のせいか。山の天気は変わりやすい。
登山届を書くところがある。さて、どうしたものか。
一応、縦走ではなく、お鉢一周のところにマルを付けておく。6時25分発。
もし縦走してしまっても、警察か森林管理署に連絡しておけば良いだろう。
いきなり、急な登りになる。傾斜の緩いところで、朝食を摂る集団に出会ったりする。
花もきれいに咲いているから、丁度良いのだ。植物の名前をほとんど知らない自分が、非常に無知であるかのような気がする(実際、無知なわけだけれど)。
時折、一息つきつつ、5人はせっせと登って行く。
何となくだが、N君がやや遅れているような気がする。気のせいか。
黒岳山頂到着。
ガスやら雲やらで覆われることもあるが、晴れ間ものぞく。天候の大きな崩れはない。
ふと脳裏に、「ブロッケン山の妖怪」を思い出す。気象条件が整うと、自分の前に、大きな怪物のシルエットが浮かぶという現象だ。ここでも見られると面白いのだけれど。
晴れ間から、岩だらけの急傾斜・絶壁が足元に見えて、怖くなる。そんなときの見晴らしはとても良いのだけれど。
とりあえず、写真だ。
携帯電話の電波も届いているので、写メールで父に送信する。今回の旅行や登山については、何かと心配してくれたからだ。
時刻は7時25分頃。ガイドブックなどに記されている所要時間より早めで推移している。
黒岳山頂からお鉢に向かう。
気温は低め、傾斜はやや急な下り。
下りきったところに、分岐があるが、その手前にくぼ地に雪がたくさん残っている。
ここでも写真撮影。こんな調子で撮影していて、これから大丈夫だろうか?デジカメのメモリが心配だ。
分岐近くにある黒岳石室にて、小休止。
黒岳石室からの歩きは、高原を歩いているかのような錯覚を感じる。気持ち良さを感じる。
しばらくすると、上り下りが入るようになってくる。
途中、左下の渓谷を一望にできるところでまた小休止。
谷間には雪が残っていて、その下からは水が流れ出していて、細いが川を成している。ここでも撮影。
再び歩き出し、まずは北鎮岳を目指す。
途中、急斜面の道があるが、そこは一面の雪だった。どうしたものか。
とりあえず、私はスパッツを着用する。
一面の雪に足をかけて、皆で撮影し合う。モチーフとしてはなかなか様になっている。
さて、登りますか。
滑らないように気を付ける。前に歩いた人の跡を行けば、足がかりも得られるので、アイゼンは不要だ。良かった。
少しずつ、登って行く。登りきったところで、ふたたび小休止。振り返った眺めがまた素晴らしい。
天気はいつの間にか晴れ渡り、とても良好になってしまった。今後大きな崩れはなさそうな感じだ。
ここからまた、北鎮分岐・北鎮岳と進んで行く。
北鎮分岐で小休止。
ここで、今後どうしようかという話になる。
N君が言う。
「なぜか、今回は足が付いて行かないですねー。さっきの雪では、遅れを取りましたし」
「ここまでで、ほぼ半分か」
「天気がこんなに良いから、縦走はできそうだね」
「皆で戻っても良いけれど、クルマは旭岳の側にもあるんだよね」
「仕方ない。ここで、二手に分かれよう」
気がかりなのは、天候の急変である。予報では崩れるはずだったのだから。
このまま縦走するのは、匹夫の勇というヤツにも思われる。武士の勇気ではないだろう。
かといって、戻るのも口惜しい。私にしてみたら、昨年のリベンジでもあるのだから。
やがて、N君とTさんが層雲峡まで戻ると申し出てくれる。ありがたい。これで背後を気にしないで行ける。
北鎮岳に登る。
分岐から北鎮岳はあまり時間がかからない。小30分といった感じだ。
頂上に着く。ここは北海道で2番目に高いところだ。標高2244メートル。天気も良いから、眺めも格別だ。
撮影もして眺めを満喫して、下る。分岐でパーティーは二手に分かれる。
RPGだったら死んでいるパターンだが、ヒグマ以外にワンダリングモンスターはいない。神殿の奥に最強のボスキャラがいるなんてこともないし、まずは大丈夫だろう。
ここからの上り下りは急になる。足場も岩がごろごろしていたりで、必ずしも良くない。
ぽっかりと開いたお鉢が、地球上のものとも思われない眺めとなっている。さすがに、M君の反応も鈍っている。飽きるほどに、雄大な眺めを満喫しているし、疲れも出てきているだろう。
私もいい加減、そろそろ足にもきている。大丈夫か?
いよいよ、旭岳にアタックだ。
と思ったら、下から見上げた斜面がかなり急だ。
めげそうになったので、残雪に挟まれた途中の斜面が緩やかそうなところで、昼食にする。
見ている分には、結構近いようにも感じるのだが……。
登り出すと、なかなか大変だ。
雪のところは足がぬかるが、足がかりがあるのでまだ良い。
しかし雪がないところでは、斜面が急過ぎて一息つける場所がなかなかない。地面は火山灰が固くしまっているので、つま先などで掘って足がかりをつくることが難しいし、滑る。息も辛くなってきた。
下を見下ろすと、怖い。一瞬、何で自分はこんな危ない目に遭わなければならないのかと思ってしまう。
それでも、頂上に近づくと、足元は岩場になり、登りやすくはなった。
一気に、旭岳頂上。やれやれ。
三角点にある小さな石標を、踏みしめる。感慨ひとしおってヤツか。
写真撮影をする。記念撮影はできた。ガスがかかって、眺望が今一つだが、よしとしよう。
ここまでも大変だったが、下りもかなりきつかった。
登りで既に足に疲労が蓄積されているのに、急な傾斜や悪い足場に悩まされ、足へのダメージが増えていくのだ。
しかも、ロープウェイは運行休止、その間の登山道はヒグマの出るところである。足場も相変わらずひどい。
何とか下り着いたのは、15時40分頃だった。
ユースホステルで、温泉に入浴後、旭川で合流。
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